今日の思索#3

題材「なぜ『今日の思索』を書くのか」
こういうことを早めに書いておいたほうがいいかなと思って,3回目にしてもう自己言及し始めました.


ところで,自己言及といえば,

あらゆる分野は自己言及を行う

という仮説を立てています.哲学は「哲学とは何か」を考えることがあるし,数学は「基礎論」も研究されるし,歌詞に「うたう」と含まれる歌がなんと多いか*1.芸術分野での例が一番説明しやすいのですが,歌だと,音楽に関わっている人は,普段から歌から受けた自分の日常・非日常への影響や作曲・演奏を通して何が自分にできるのかということに,意識が向いているはずで,しかも,そういった「私はこれが専門,だから私は他人よりよく知っている」という自覚のおかげで外に出す意欲が得られるのではないでしょうか.


話を戻すと,ある意味「他人に読まれ得る文章を書く能力を鍛える」なんてのも考えられますが,それだけの目的ならもっと「無難な文章」の範囲で書くはずです.だいたい,間接的なものを目的にするなんて――後からそちらが目的であったかのように装ったりするかもしれないけれど――私にはできそうにありません.回りくどいですが,
私の考えを私の外に出したい
という自明な*2理由が第一にあるといえます.


書いた考えに共感とか賛同とかしてほしいなんてことはなくて,どちらかというと,私の考え方は少数派であるべくして少数派になっている考え方なのではないかとさえ思ったりもします.
「私の考え方は常識的で,世の中がそうでないように見えるのは,目立つごく一部の人のせい」
ということ信じるなら,silent majorityだった人が声を出していることになってそれはそれで良いのですけれど.


だから,私の考え方を知った上で否定して欲しい.もっと言えば「考えすぎだよ」と言って欲しい.という文章で済ませると誤解があるのでだらだら説明すると,

――君の意見はわけがわからないよ.
あなたはこういうことに目をつけて考えたことがありますか?
――ありませんでしたが
では……
――何故君がそんなことを主張するかは分かったけれど,

の後が聞きたいです.他の人が当たり前のように持っている着眼点を持っていないか軽視していて,そのせいで私は他の着眼点を探し出し,無理やり価値観を形成しているようにも考えてしまうので.

*1:別に「だから嫌い」とまでは言わないけれど

*2:ここでは「Xを書く理由はXを読まれるため」ということ.単語の定義から自然に得られるもの.